マンスリーイングリッシュサロン 2025年11月 ナイジェリア
公開日:2025年11月11日 最終更新日:2025年11月14日

今回の講師はナイジェリア出身の Rahma Goni さん(以下ラフマさん)です。
ラフマさんは2023年4月に来日、名古屋大学の留学生です。好きなものはラーメン、特に味噌ラーメンだそうです。
今回は母国民族衣装を着て、ナイジェリアについて幅広い説明をして下さいました。
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ナイジェリアは人口と経済規模の大きさからアフリカの巨人と呼ばれている。
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ラフマさんはナイジェリアのマイドゥ-グリ大学で地質学を勉強、その後英国マンチェスター大学にて
石油地球科学を勉強。現在名古屋大学にて国際開発を勉強中。
このようにラフマさんはアフリカ、欧州のでの生活経験を持ち、次の地としてアジアを選択。
日本にいた友人から日本について聞くことが多かったので、日本へ来ることを決めた。
趣味は旅行やショッピング。ウインドーショッピングも含む。
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ナイジェリアのフルネームはFederal Republic of Nigeria。
アフリカ西方に位置し、ベナン、チャド、カメルーンなどの国と接する。国境を接するベナンの人々は
車でナイジェリアのラゴスへ入国する。
ナイジェリアの首都は、カラバ ⇒ ラゴス ⇒ アブジャと変更された。ラゴスは最大の市である。
海に面し港湾があるためビジネスが盛んであり、ナイジェリア南部の商業都市と呼ばれる。
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ナイジェリアには36の州があり、6つの地政学ゾーンに分かれている。ナイジェリアの人口は2億人以上であり
アフリカ最大。アフリカの人が6人いればそのうち一人はナイジェリア人と言われる。
ナイジェリアの旗の緑は農業を象徴し、白は統一と前進を示す。旗の中央のY字型は二つの川の合流を意味する。
ニジェール川とべヌエ川は合流するが色は異なり混ざらない。
北部は砂漠のような地域で乾燥している。時に高温、11月と12月には雨も降り、冬になるがそれほど寒くはない。
南部は温かく熱帯域と言われる。木々、植物が多い。地域によっては雨の降る時期が6~8か月ある。
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ナイジェリアの歴史において、いくつかの王国の時代があった。1914年にはイギリスが植民地とした。
1960年10月1日に独立をし、1963年に共和国となった。その後1967‐1970年の内戦を経て
1999年に民主国家となった。現在アフリカの最も大きな民主国家。
4年ごとに大統領と州知事が選挙される。最長8年間続けることができる。
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ナイジェリアは農業、サービス業、工業、石油、ガスにより経済をなす。
また映画などエンタ-テインメント産業も盛んで多くの映画が製作される。
農業は大きなウエイトを占め、多くの食品産業がある。かつてはゴム、その他の工場があったが現在は
石油、ガスが大きなセクターであり、主要輸出品である。
ニジェールデルタリージョンは石油、ガスで知られ、アフリカ最大となる製油所もある。
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500以上の言語が話され、主なものハウサ、ヨルバ、イボなど。公用語は英語である。
ピジョンイングリッシュと呼ばれるブロークンイングリッシュも広く話される。これは英語を十分知らない
人達のコミュニケーション手段として使われていった。
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宗教の主なものは二つ。北部ではイスラム教、南部ではキリスト教。
イスラム教はコーランの教えに基づき、ラマダンを行う。イスラム歴の9番目の月に29日または30日の
断食を行う。
キリスト教は聖書に基づく教義。クリスマスのお祝いをおこなう。
宗教的多元性はフェスティバル、政治、日常生活を形作る。
写真左は主都アブジャのナショナルモスク。写真右はポピュラーなキリスト教教会。多くの人々が結婚の
証明を得るため教会へ行く。ナイジェリアの伝統と文化は宗教の上に根差し、フェスティバルや政治、
衣食などの日常生活も作られる。
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ナイジェリアの代表的料理。Small Chops はソルティスナックでウエディングパーティーなどでも食べられる。
Jollof Rice はサラダやコールスローと共に食べられるライス料理。ガーナやザンビア、ガンビアなどどこの国の
Jollof Rice が美味しいかという論争もある。Masa はたこ焼きに似た食べ物。
Egusi Soup と Pepper Soup は代表的なスープ料理。カゼや熱があるときにスパイシーあるいはハーブを
加えた Pepper Soup を食べると体調改善に良い。
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洋服には北部、南部など地域による特徴がある。カラーや模様は様々。
ファッションは文化の混合、時に西洋文化や国際的な事柄の混合である。そしてそれらから独自のユニークな
ものも生まれる。
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Argungu フェスティバルでは漁師が捕まえる魚の大きさを競う。
Osogbo フェスティバルではハロウィーンのようなコスチュームを着て儀式を行う。
New Yam フェスティバルでは新しいヤムの収穫を祝う。
Durbar フェスティバルは過去には戦争や軍力を示すような意味があり、王のようなコスチュームが着られる。
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ナイジェリアの人々はパーティやウエディングが好きで、毎週のように参加する。
カップルがその日のカラーを選択する。ファミリーはその日の洋服を選択し、新郎、新婦それぞれの
ファミリーでギフトを交換する。お金も含まれる。音楽はアフロビート。
参列者はその日のカラーに合わせた洋服を着る。
イスラム教の人々はモスクで結婚式をすることが多いが、家で行うこともある。
キリスト教の人々は教会へ行き結婚式を行い、その後にレセプションまたは披露宴を行う。
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ナイジェリアで人気のスポーツはサッカー。国の代表チームはスーパーイーグルス。
女子はスーパーファルコン。子供達や若い人達は家の周辺やその他の場所でサッカーを楽しむ。
女子100mハードルのトビ・アモサンは世界記録保持者。ボクシングのアンソニー・ジョシュアはナイジェリア
出身の英国チャンピオン。
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首都アブジャの近くにある Zuma Rock。巨大な岩であり、その岩肌に顔のような形が見られる
ことで有名。Erin Ijesha 滝は7層の滝となっており、山の頂上の滝の近くには村があり人々が訪れる。
Yankari リザーブではシマ馬、ゾウ、ライオンの野生生活を見ることができる。
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日本との共通点としては、着物がある。ナイジェリアの洋服と同じではないけれど、前開きで体に
回して着るという点は共通。
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日本との相違点。日本での挨拶はお辞儀が一般的であるが、ナイジェリアでは年上の人に対する敬意は
大きく、女子はひざまずき、男子は地面に伏せるような姿勢で挨拶をする。

講演のあと、ラフマさんは日本や岡崎についての色々な話をしてくださいました。
7月にマンスリーイングリッシュサロンの事前見学に来た際、岡崎城と周辺を見物した。とても良かった。
岡崎は静かで平和で良い町だ。年内にはもう1回来て、味噌関連の場所も見てみたい。
留学先として九州大学も候補にあったが、名古屋大学を選んだ。ナイジェリアからはエチオピア航空で
アジスアベバ ⇒ 韓国 ⇒ 東京 ⇒ 名古屋 と来た。おおむね2日がかり。到着してすぐ名古屋大学での
オリエンテーションが予定されていたため、荷物はクロネコヤマトで寮へ送り、大学へ行った。
寮は1年間住むことが出来る。マネージャーが通訳はじめ色々なサポートをしてくれる。
日本に慣れてきて日本食も食べる。多くの人と出会い、どこへも旅行できる。日本が好きです。
これらのお話のあと、ラフマさんは多くのQ&Aに対応して下さいました。
ラフマさん、ありがとうございました。

中、高年齢者の参加が多いマンスリーイングリッシュサロンにおいて、今回は愛知県立岡崎北高等学校の
生徒さん4名が参加されました。外国人のみなさんとの懇談を楽しまれました。

聴講者のみなさま、参加ありがとうございました。
(ホームページ担当 人材育成部会ボランティア 中野一男)