マンスリーイングリシュサロン 2022年6月 マレーシア
公開日:2022年06月09日 最終更新日:2023年01月05日
タイトル |
マンスリーイングリシュサロン 2022年6月 マレーシア
|
詳細
今回の講師は、マレーシア出身の
Zaliha Omarさん(以下、ザリハ
さん)。
ザリハさんは藤田医科大学に在籍し
高齢者のリハビリテーション
(以下、リハビリ)の研究と質向上、
リハビリスタッフの教育を推進して
います。
今回は、マレーシアの紹介と、
リハビリ分野におけるザリハさんの
研究及び活動を聞かせていただき
ました。
左がザリハさん、右はご主人様。 |
マレーシアは東部、西部から
成る。
西部はマレー半島で11の州が
あり、首都クアラルンプールが
ある。
東部はボルネオ島の一部であり
2つの州がある。 |
15世紀のマラカ王国が国の
始まり。
その後、ポルトガル、オラ
ンダ、英国の支配を受けたが、
1957年に独立。
シンガポールは1963年に分離
独立。 |
首都クアラルンプールの
名称は、二つの川が合流する
ところという意味。 |
マレーシアの人口は約3200
万人。
人口構成は日本より若い
世代が多い。 |
人種構成は多様であり
約半分がマレー人。 |
人種構成が多様であるので
学校もマレー、インディア、
中国など多様にある。 |
宗教は、イスラム教が公式で
約6割だが、他宗教もある。
イスラム教の人はイスラム教
の人としか結婚できない。 |
マレーシアは休日の多い国。
赤丸は国の定める休日、
青丸は州の定める休日。
休日には各種フェスティバル
が開催され、人種ごとの
お祭りもあり。 |
日本との関わりは大きく、
クアラルンプールには日本人
団体もあり、季節ごとの
イベントが開催される。
|
日本学術振興会は、研究者の
国際交流に貢献をしている。
マレーシアの研究者も多くの
ベネフィットを得た。 |
マレーシアには日本が協力する
ODA事業が多数ある。
JICAがそれらの事業を実施
している。 |
40年前に開始された
Look-East Policy(日本、
韓国の発展を手本にする方針)
によりリハビリの分野でも
専門的人材育成、草の根
活動人材育成、障害者の
人権拡大等の成果が得られた。 |
ザリハさんはマラヤ大学を
卒業し、その後もロンドンや
オーストラリア、他の大学の
学士を取得した。
1981年以降、日本での学会
出席は20回に及ぶ。 |
ザリハさんが推進する
治療のための感覚を刺激
する庭(TSSG)作り。 |
色々な目線の人が楽しめる
段差を付けた花壇。 |
何が療養所入居者の幸福感を
生み出すか?
・親しんだ食べ物
・家族、友人 ・純朴さ
・楽しいことや音楽の回想
・花 ・親切 ・楽しい活動
|
療養所内の活動の一コマ。
スイカの栽培と収穫、その
後のイベント。 |
活動を伴う時の脳への刺激は
科学的に明白。 |
高齢者の脳を活性化するには
過去の経験を思い出すことも
有効。
この89歳の男性は、水道ホース
を見ることによって、かつて
消防士であった自分の記憶が
よみがえる。 |
ザリハさんは地域に根ざした
リハビリを目指して、多領域
のリハビリスタッフの教育
カリキュラムを策定し、
2019~2022年に実施した。
12セッション35時間の授業と
60時間のセルフ勉強からなる
カリキュラムを多くのリハ
ビリスタッフが習得し、
その結果を地域に持ち帰り
実践している。 |
講演後にはQ&Aが行われた。
Look-East Policyにおける
今後の日本の状況、
日本での食事、ハラルで
困らないか、等についての
質疑がなされた。
本日の講演ありがとう
ございました。
(文責 人材育成部会
ボランティア 中野一男)
|