マンスリーイングリッシュサロン 2024年9月 メキシコ
公開日:2024年09月09日 最終更新日:2024年09月12日
今回の講師は、メキシコ出身のKarina Coutino さん(以下カリナさん)です。
カリナさんは、ヤマサ言語文化学院で約2年間日本語を勉強し、現在は英語の先生をしています。
お好み焼きが好きで、納豆が嫌いだそうです。
今日はメキシコについての興味深いお話を、大変楽しくしてくださいました。
メキシコ説明の本題に入る前に、カリナさんからトリビアクイズがいくつか出されました。
その中の一つ。世界で容積的に一番大きなピラミッドはどこにありますか? ⇒ メキシコのチョルラの
ピラミッドです。
多くの部分が地下になっており、エジプトのピラミッドのような形ではなく、頂上には教会があります。
もう一つ。上記4つの犬種のうち、犬種名がメキシコ由来はどれ? ⇒ Cのチワワです。この名はメキシコのチワワ州から
来ています。しかもチワワ州はカリナさんの出身地ですが、カリナさんは日本に来るまでこの関係を知らなかったそう。
チワワ州はメキシコ北部であり、アメリカと国境を接しているので、カリナさん達にとって週末には国境を越えて
アメリカにショッピングに出かけるのは極めて普通の行動でした。
では、本題のメキシコの説明。多くの魅力的なスポットがあります。
上の写真中央はカンクンのビーチとマヤ遺跡のピラミッド。
日本からメキシコには直行便があり15時間のフライト、距離は約11,000km。
メキシコの正式名称は、United Mexican states(メキシコ合衆国) です。首都はメキシコシティ。
メキシコの人口は日本と大差ない。国土面積は日本の約5倍。通貨はメキシコペソ、100円が約13.50ペソ。
マヤ文明の遺跡、ピラミッドが多数あり、これらの建造物は気球に乗って上から見ることもできる。
ピラミッドの上に登ることもできる。
メキシコには砂漠、マングローブ、山脈、熱帯雨林、サンゴ礁と5つの生態系がある。
北部の山脈を走る鉄道、”Chepe”。北部山地は冬は寒いので雪も降る。冬は零下10~15℃になることもあり、
一方夏は42℃になることも。
カリナさんの出身地チワワ州は北部にあり、そこには非常に美しくて有名なコッパーキャニオンがあります。
南部の熱帯雨林地域では各種果物が採れます。
世界で最も大きなサンゴ礁も存在します。
次に建物。左は現代の市街地の一般的な2階建ての家。ただし、車をそれぞれの人が持つので駐車場は
多く必要。
通勤では交通渋滞が発生し、通勤時間は長くなる。
右上はメキシコ南部の中央エリアで見られる伝統的建築でカラフルである。政府が観光用にこれらの建物を
残すことを決定した。
右下はハシェンダ。現在は一般の家としては使われず、結婚式などのイベントに使われる。あるいはホテルと
してなど。昔は子供が10~12人もいる大家族だったため、このような家が必要であった。
次にスポーツ。野球、サッカー、F1レース、メキシカンフットボール、ボクシングなどが人気を集める。
しかしもっとメキシコ特有のスポーツというと、ロデオに似たチャレリア、闘牛、レスリングなどが盛ん。
レスリングは単なる格闘技というよりエンターテインメント性を持ったスポーツ。
動画で紹介いただいたチャレリアのシーン。暴れ馬に乗るだけのロデオではなく、ロープを使って牛を捕えたり、
多数の馬でのパフォーマンスなどもあり。また女性によるパフォーマンスはシンクロナイズドダンスのような美しいもの。
動画で紹介いただいた闘牛のシーン。
牛が殺されてしまうことに対して、動物保護の観点から闘牛禁止を訴える活動が起きている。
メキシコの料理は、とてもカラフルで色々な中身を含んでおり、また薬味やスパイスも沢山。
ライスは野菜などと混ぜられており、白ではない色になっている。トマトやチリ、その他のものと混ぜることもできる。
コーンを挽いて粉にし薄い皮にしたトルティラも多く使われる。中に色々な食材をはさんだ料理となる。
タコもその一つである。
写真中央の料理には蛸が使われている。日本語の蛸とメキシコ料理のタコは発音が似ています。。
メキシコの伝統的民族衣装。これらはフェスティバルで着用され、料理と同様とてもカラフルです。
これらはイベント会場だけでなく、フェスティバルの時には通りでもダンスを見ることができます。
州によって衣装もダンスも音楽もそれぞれの特徴がある。
動画で紹介いただいた伝統的ダンスの1シーン。
カラフルと言えば、もう一つ伝統的行事があります。
11月2日に開催される ”死者の日” です。日本のお盆と似たような主旨で死んだ人を敬うイベントです。
日本名 ”リメンバーミー” (原題COCO)のディズニー映画はこの行事に関連した内容です。
この日は死者を弔うため、人々はカラフルな衣装を着、骸骨のようなメークをして祝います。
各家庭ではカラフルな祭壇が祭られます。
動画で紹介いただいたものの1シーン。町には骸骨メークの人達があふれパレードを行います。
メキシコは6つの地域に分かれます。
バハ・カリフォルニア(薄紫)、北部(黄緑)、バヒオ(濃灰色)、中央メキシコ(オレンジ)、
太平洋岸(黄色)、ユカタン半島(ピンク)。
北部は砂漠や山地が多い。渓谷や美しい風景が見られる。
山間部では原住民族が生活している所もある。
都市部では近代的な施設や建築を見ることができる。多くの企業や工場が存在する。
バハ・カリフォルニアは美しいビーチと水に代表される。美しいリゾートで景色と空気を楽しむことができる。
バヒオには伝統的、文化遺産が多い。有名な教会もある。伝統的でカラフルな建物がある。日本企業も多い。
中央メキシコには首都メキシコシティがあり、多くの美術館、音楽シーン、レストランなどがあり、週末全部を
過ごすことができる。首都から活火山を見ることができる。
メキシコシティにはアメリカからの移住者が増えており、彼らにはメキシコ人のにぎやかさ、音楽の大きさ、
食べものの味の好みなど、メキシコ人とは合わない点があり不満を持っている。これらはフリクションになりつつある。
太平洋岸では美しい海とビーチを楽しむことができ、水泳をするのも良い。
素晴らしいリゾートで景色と食を楽しむことができる。
ユカタン半島ではカンクンが代表的リゾート地。アメリカ人観光客が多い。
カンクンの美しいビーチでは水泳、シュノーケルなど色々なマリンスポーツを楽しむことができる。
メキシコには特有の生物が生存する。日本通称名ウーパールーパーはメキシコの50ペソ紙幣に描かれています。
その外にも、トカゲ、イルカ、鳥、うさぎ、サル、オオカミ、犬、猫などの類の動物でメキシコ特有のものが多数生息。
講演のあとは多くのQ&Aに対応して下さいました。
「初めて日本に来るのに、なぜ東京や大阪、あるいは名古屋ではなく岡崎に来たの?」という質問に対する
カリナさんの答えは「自分は日本語の勉強のために日本に来た。メキシコでの日本語の先生がヤマサで勉強した
人であり、その人がヤマサをリコメンドしたから」とのこと。岡崎に住む人間として大変興味深い経緯でした。
カリナさん、講演、Q&Aありがとうございました。
熱心に聞き入る参加者の皆さん。ご参加ありがとうございました。
(ホームページ担当 人材育成部会ボランティア 中野一男)