おかざき市民活動情報ひろば人材育成部会活動紹介国際協力マンスリーイングリッシュサロン 2025年2月 アルジェリア

マンスリーイングリッシュサロン 2025年2月 アルジェリア

公開日:2025年02月04日 最終更新日:2025年02月06日

スライド1

今回の講演者は、アルジェリア出身の  KECIR Omar El Farouk さん(以下オマールさん)です。

オマールさんは昨年来日し、分子科学研究所にて量子コンピューターの研究をしています。

オマールさんの日本についての印象は、忍者などに関連し皆が武道家だと思っていたそうです。

もちろん今は認識は変わっています。

今日はアルジェリアの民族衣装を着て講演をしてくださいました。

途中からさらにもう1枚の青い上着とターバンを付けての講演となりました。(後の写真をご覧ください)

 

スライド1

アルジェリアはアフリカ北方、地中海側に位置し、日本の約6倍の広さ。

 

スライド2

オマールさんはアルジェリアの地中海に面した小さな町モスタガネムで生まれました。

右はオマールさんの幼少期の写真です。

オマールさんの自宅から海が近かったので、高校時代勉強がしたくないときは、海へ出かけたそうです。

 

スライド3

オマールさんは科学、物理に興味を持ち、アルジェリアのUSTHB大学、その後フランスのSorbonne大学、

さらに修士課程のためSaclay大学へ進学。

 

スライド4

オマールさんの研究テーマは量子コンピューター。

コンピューターは初期の一部メカニカルな動作部分を含むもの(上左)のクロック周期5-10Hzから飛躍的に高速化し、

I-phone15 では3.5GHz となっている。

オマールさんは分子科学研究所にて量子コンピューターの研究をし、博士課程修得を目指している。

 

スライド5

最初にオマールさんからクイズが出されました。「上記5枚の写真のうちアルジェリアのものはどれ?」

正解は全部でした。日本の6倍もある広さなので地理、気候が多様です。

 

スライド6

アラブというのはどこか、何か、と考えるとき、それは人種、言語、宗教?

7世紀にはいくつかの帝国が存在したが、622年に預言者ムハンマドがメディナを創設した。

この小さな国は新しいムスリム国として拡大をしてゆき、すべてのアラブ国とアラビア半島が1つの国となった。

 

スライド7

10~12世紀のアラブ民族の遺産。

多くの星の名前にはアラビア名がある。星座ではなく個々の星の名前。

他に数学とアルゴリズム、化学物質のシステマチックな分類、地図と地球半径の測定。測定された半径6340㎢は現在

言われている6371㎢に極めて近く、1000年前になされたこととして驚異的。

目や薬についても成果が残されている。オマールさんは目についてのアラビア語原書を実際に読んだが、目と網膜に

関して現在の知識とほとんど同じことに驚いた。

薬についての教理はその後600~700年参考とされ、人々が薬について学ぶことに使われた。

 

スライド3

アルジェリア東部の中心都市、コンスタンティーヌ。山脈の渓谷に位置するため、多数の橋が美しく印象的。

 

 

スライド8

16世紀にはスペインが北アフリカに侵攻、米国との戦争、フランスによる統治があったが、1962年にアルジェリアは独立。

 

スライド1

バトナの古代ローマ遺跡。2000年前に作られた。

 

スライド9

アルジェリアの各部族。Kabyl 族はアルジェリア中央部に住む。

Twarag 族は南部の砂漠地帯に住み、遊牧生活のため固定した住宅を持たない。

 

スライド2

まるで火星のような砂漠地帯。サハラ砂漠の一部であり、山脈を見ることができる場所もある。

車での旅行が可能。パン生地を直に砂の中に入れて焼く料理法もある。

 

スライド10

アルジェリアの99%の人がイスラム教徒。

一日に5回のお祈りを捧げるので、誰もがそれを聞くことができる。人々はお祈りのためモスクに集まる。

 

スライド11

断食ラマダンの月は夜明けから日没まで飲食ができない。夜になると人々は飲食のために集う。

ラマダン明けには盛大なフェスティバルが催される。新しい服を着て隣人や子供達とフェスティバルを楽しむ。

子供達はおもちゃで遊ぶ。

収入の2.5%を貧しい人に与えるのが宗教的な習い。

 

スライド12

イスラム教の聖地メッカを訪れる巡礼の人々。

スライド13

日本の書道とも似た要素があるようなカリグラフィー。基礎レベルから上級、さらに上とランクがある。

オマールさんも練習本を使ってカリグラフィーの勉強し始めたそうです。

 

スライド14

アルジェリアの巨大モスク。アフリカで最大、世界でも3番目の大きさ。

飛行機でアルジェリアに来ると最初に目につく建物。

 

スライド15

伝統衣装。長尺、短いもの色々あり。アルジェリアは様々な人種が集まっているので、トルコやスペインなど

それぞれの影響を持ったものがある。

 

スライド16

ユネスコ世界文化遺産のカスバ。首都アルジェにあるカスバの古い町並み。狭い通りが特徴。

人々はここから今日まで発展していった。政府はこの地域の保存に注力していく方針。

 

スライド17

(上左)一般的なアルジェリアの食卓。(上中)Al-mhadjeb 有名なストリートフード。(上右)Couscous 国民食。

(下左)Olives ウエディングでの料理。(下中)Tamina 母になった女性への甘いスイーツ。(下右)Baklawa 

 

スライド18

最後にアルジェリアの良いところと悪いところ。

良いところはアルジェリアの人は寛大である。一緒に食事をした時には誰もがが支払いをすると争うほど。

オマールさんが家から300㎢離れた大学へ初めて行った日、ロッジがすでに閉まっていて泊まるところが無かった。

その時に自宅に泊めてくれた人がいた。このようにアルジェリアの人たちは寛大である。

悪いところはゴミを散らかしたままにするところ。

 

スライド4

途中から青い上着とターバンを着けて説明をして下さいました。

ターバンは厳しい日射を避ける目的もあるそう。

講演のあとのQ&Aでは、アルジェリアの言語、Al の意味、ヒゲ、地震等の災害、ゴミの分別、米国との関係、

日本食などについて、板書も交えて熱心に説明いただきました。オマールさんありがとうございました。

 

スライド3

皆さん、参加ありがとうございました。

                          (ホームページ担当 人材育成部会ボランティア 中野一男)

 

この記事を見た人はこんな記事もチェックしています