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マンスリーイングリシュサロン 2023年5月 チリ

公開日:2023年06月01日 最終更新日:2023年06月01日
登録元:「人材育成部会

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今回の講師は、チリ出身の Roberto Soto Pradoさん(以下、ロベルトさん)です。

ロベルトさんは、4月から名古屋のインターナショナルエレメンタリースクールで先生をしております。

これまでに2回、12月開催の「英語でチャット」のコーディネーターとして参加していただきました

ので、当部会主催のイベントには3回目の参加となりました。

今回は、日本人にとってあまりおなじみではないチリについて、興味深いお話をうかがいました。

 

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ロベルトさんは現在40歳。日本には英語を教えるために来ました。

2017年に日本に来て、最初は長崎県佐世保市に居ました。

その後、名古屋に移り、3月までの5年間は名古屋の学校でALT(英語指導補助)をしていました。

チリ人のファミリーネームは、父、母両方の名前を連ねるのだそうです。

ロベルトさんの名前の Soto と Pradoもそれです。

 

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ロベルトさんの趣味は、折り紙や料理です。

折り紙を作っていると心が落ち着くそうです。写真の折り紙はロベルトさんのオリジナルです。

チリの料理を作るのも好きです。

 

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チリは南米の西海岸、アンデス山脈で他の南米国とは分離されている。

南北4270kmに及ぶ世界一長い国で、米国の東西幅より長い。

細長い国であり、幅は最も広いところでも370kmしかない。

南米の本土とオセアニアの島(イースター島など)、南極大陸の一部も国土。

首都はサンティアゴ。国民の60%がサンティアゴに住む。

公用語はスペイン語、通貨はチリ・ペソ。

 

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チリで有名なものの中に、サッカー選手やワインがある。

サッカー選手としては、サンチェス選手など国際的に活躍した選手がいる。

チリワインには多数の品種がある。輸出のみで、チリ国内では買えないワインもあり。

ロベルトさん自身は、サッカー、ワインともに好みではないそうです(笑)。

 

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チリは日本と共通する点がある。

火山が多く、火山が多いので温泉もある。富士山と似た火山もある。

チリの温泉は日本と異なり、大きなプールのようなもので、男女の区別はなく、水着を着て入る。

また、長い国土が海に面しているので、海産物が豊富。チリでも日本の寿司に似たようなシーフードを

食べるが、ライスは付いていない。

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次に日本と類似するものは、津波と地震。

地震は頻繁に起きるので慣れっこになっている。先日の能登地震の際も、名古屋のシェアハウスの

友人達は揺れを感じたが、ロベルトさんは感じなかった。

2011年の東北大震災の津波はチリまで影響したし、2010年のチリの地震による津波は日本まで影響した。

 

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チリにも日本と同様4季があるが、日本とは少し様子が違う。秋(左下)は紅葉とはならず茶色、

冬(右下)は雨期である。日本では夏に雨が多いが、ロベルトさんの雨に関する意識は

寒い冬であり、違和感を感じる。

 

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チリは南北に4つの地域に分類され、オセアニアの島が5つ目のエリア。

 

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まずは北の地域。砂漠がメインであり、かつてはNASAがロボットのテストを行ったこともある。

昼間は非常に暑く、夜間は非常に冷え込む。

 

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ラクダ科に属するアルパカ。アルパカの毛からウールが作られるが、その肉は食用にもなる。

ただし、食用は雌のみに限られる。

 

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空気が澄んでいるので、各国の天体観測所が設置される。1年中天候が良く、曇りは年間2日程度。

 

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次に中央地域。ここは緑、山が多い農業地域。

いつも山を眺めて生活しているので、子供が初めて絵を描くときは必ず山を描く。

ブドウ、ブルーベリー、ラズベリーなどが生産される。

イオンに行くとチリ産のブルーベリーが売っているそうです。

最近はワインテイストとツーリズムを融合した旅行企画が広まっているそうです。

 

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市場では各種農産物が販売されている。スーパーマーケットでも食品は購入できるが、新鮮さを求める

なら市場が良い。ただし、市場では現金のみ。

 

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美しい海岸線。

首都サンティアゴはチリの中央部エリアにあり、南北に細長い国であるから、アンデスの雪山にも近く、

また南太平洋の海岸にも近い。それぞれ1時間程度で行くことが可能で、午前中サーフィンをし、

午後にはスノーボードを楽しむということも可能。

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次に中南部エリア。この地域は火山と湖が多い。

富士山に似た火山もあり。

 

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火山に囲まれた湖。アラウカリアという木が見られる。この木は他ではニュージーランド、

オーストラリアで見られる。理由は、大昔、大陸が現在のように分離する前に生育していたため。

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他の火山と湖の美しい風景。

 

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最後に南部、パタゴニア地域。

この小さい町はどことも陸上では繋がっておらず、この町へ行くにはボートしか交通手段がない。

 

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パタゴニア地域の美しい風景。

クライミングに適した山もあり、氷河のあるところもあり。

自然の氷のかけらをコップに入れ、ウイスキーを飲むのも良い。

 

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ロベルトさんが料理できる食べ物。

エンパナダ(左と右上)は独立記念日の料理で、ミートパイあるいは餃子のようなもの。

レンティル(中上)は小さい豆で、カルディで売っている。500g、3000円とのこと。

ロブケーキ(右下)はミルフィーユのようなケーキ。ものすごく甘い。焼かなくて作れるケーキ。

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クラント(左上)は、地面に穴を掘って熱した石を敷き、その上に魚、貝、ソーセージ、ポテトなどを置き

蒸し焼く料理。

ウミタ(右上)はコーンのペーストを葉でくるんで茹でたもの。

チリアンドサラダ(左下)は、トマトとオニオンのサラダ。

カスエラ(右下)は肉、ポテト、パンプキンを一緒に入れて煮込んだスープ。

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食事をするときのテーブルの様子。それぞれが小皿に取って食べる。

日本との違いはライスがないこと。

朝食は7時ごろ、昼食は午後1時ごろ、オンセというパン、ハム、ソーセージなどの食事が午後5~7時、

夕食が午後10時ごろ。

 

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日本とチリ間のフライト。

サンティアゴから北米各地、欧州各地、オーストラリア、ニュージーランドへは直通フライトがあるが、

日本へは無い。

日本、チリ間フライトルートの一つは北米経由で、ワンストップのみ。

他は日本⇒韓国⇒ドイツ⇒スペイン⇒ブラジル⇒チリ。大変複雑に見えるが、所要時間は北米経由と同等。

なぜならば、北米経由では乗り継ぎ待ち時間が6~10時間あるが、欧州経由の場合、それぞれの乗り継ぎ

待ち時間は約1時間。その結果、トータル所要時間はほぼ同等で約30時間程度。

費用は20数万円であるが、観光時期にはもっと高くなる。ロベルトさんは今年クリスマスに帰国を予定

しているが、すでに30万円を支払い済み

 

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講演のあとはQ&Aに対応していただきました。

チリ国旗の赤、白、青、星の意味、ロベルトさんが日本に来ることにした動機、チリの教育制度

(小学8年、高校4年、大学5年)、チリ国内にはアミューズメントパークが一つだけ(@サンティアゴ)、

チリ人はヒスパニックホワイトが70%、音楽、チリ国名の由来など説明いただきました。

また、チリにもシエスタの習慣がある。ロベルトさんはチリで国語(スペイン語)の教師をしていたが、

その学校では3時間の昼休みがあり、生徒は自宅に帰って昼食をとり休憩をして学校へ戻る。

学校は6時に終わるとのこと。

 

興味深いお話、盛沢山ありがとうございました。

                          (文責 人材育成部会ボランティア 中野一男)

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